投げっぱなし日記

イラストとか、自転車とか、まったりゆるゆる。

ちょっと尾道行ってくる!(その2)

その1/その2/その3/その4



すでに日は傾き始めているけれど、何とかたどり着いた尾道

さあ、尾道観光…もとい聖地巡礼だー!


尾道はとにかく昔から色んな作品の舞台になっているのですが、『かみちゅ!』というアニメもこの尾道を舞台としています。


簡単に紹介すると「神アニメ」です。あ、いや、「神様で中学生」なアニメです。
なんだかよく分からないけど神様になってしまった中学生「一橋ゆりえ」の非日常な日常を描いた青春物語です。ストーリーも嫌いではないのですが、どちらかというと作画…動きが物凄い。そんなアニメです。バトルとかないんですけど、とにかく一つ一つの所作や表情や機微が丁寧に細やかに描かれていて、見ていて楽しい。そんなアニメです。


takhinoこの作品が大好きでして、自分の絵の作風にかなり強い影響を受けています。
この作品の聖地を回ろうというのが、今回の尾道旅行のテーマの一つ。

ガウディハウス

一つだけ想定外だったのは、尾道は「坂の街」と言われていますが、実際は「階段の街」です。つまり自転車ではとてもじゃないけど行けないところが多い!ロードバイクは組み立てたものの、早々に放り出して階段を徒歩で上ることに。

坂が多いとは聞いていたけど、これはなかなか…。あれ…この景色って前情報にはないけど、どこかで見たような…。
帰ってから調べたら案の定…。
▼第5話「ひとりぼっちは嫌い」


さて、この階段の右手の木造住宅は旧和泉家別邸、通称「ガウディハウス」。昭和初期に建てられた歴史ある洋風建築で、尾道の観光名所の一つです。坂の街の少ない土地を最大限活かすために家自体が鋭角の形をしている外観が素敵な建物です。鳥居のような門が面白いですよね。

▼第2話「神様お願い」

そうか、同じ場所だったのか…。

三軒家地区高台

ガウディハウスを後に、さらに上へ上へ…。

▼第5話「ひとりぼっちは嫌い」



ここまで来ると、もう坂というか崖というか。「急傾斜地崩落危険地区」なんて看板まで立っています。
かなり登ってきたので見晴らしも良い。こんな所でも人は結構来るみたい。小さなお花畑もあったりします。

▼第2話「神様お願い」

ここにある廃墟が何となく良い感じでした。

こんな何もない場所、聖地巡礼でもなければ来ないのでしょうけど、尾道を一望できる絶景ポイント。穴場です。

土堂小学校

尾道は「猫の街」でもあります。みんな良く人に慣れていて、なかなかサービス精神旺盛。

さて、少し場所を移動して土堂小学校へ。

この学校、尋常小学校時代から歴史を紡ぐ小学校で、「転校生」「ふたり」等の映画や数々の漫画だの小説だのの舞台になっています。百ます計算指導法で一世を風靡した陰山英男が校長に赴任したことでも有名になりました。


正門の脇には色々な岩石が分類されて置いてあります。

▼第1話「青春のいじわる」


裏門。校舎の窓の形がなんだか歴史を感じさせますね。

▼第5話「ひとりぼっちは嫌い」


この日は野球チームが練習をしていました。

▼第1話「青春のいじわる」


尾道は神社仏閣がとてつもなく多いので、観光客用にルートが組まれていたりします。
土堂小学校裏門近くの階段も千光寺という山の上のお寺に通じています。

▼オープニング



「だまって俺についてこい」が印象的なOPのカットは実際にはちょっと無理でした。再現できないかな〜とフェンスから体を乗り出してみたものの、無理矢理です。
いや、色々なサイトで「これは無理」といわれていて、どうしてなのか不思議だったのですが、実際に行ってみて分かりました。元々、土堂小学校のフェンスはOPに描かれているような、階段に対して直交する方向には存在しないので、再現のしようがなかったんですね。
完全に不審者な上に、なんだか違うアニメのキャラクターになった気分…なので。*1 *2

尾道


土堂小学校裏門近くの千光寺に向かう階段を登っていくと、尾道城に出ます。
城と言っても実はかつて商工会が観光用に造った物で、今は廃墟になっています。

この付近も眺めが良く、近くのポンプ場は展望台にもなっています。

生い茂った木々の隙間から、土堂小学校が見える…。

▼第1話「青春のいじわる」

中央商店街・福本渡船

駅前の通りと中央商店街の間のこんな小さな路地にもちょっとしたお社が。本当にこの街は神仏がいっぱいです。

▼第2話「神様お願い」



ずいぶん日が暮れて、街に灯がともり始めました。今日はそろそろ限界かな…。

▼第2話「神様お願い」



▼第1話「青春のいじわる」



福本渡船のフェリー乗り場。明日は1日目に回りきれなかった聖地巡礼を済ませたら、ここからしまなみ海道に向かいます。

▼第9話「時の河を越えて」

そして宿へ

夜の尾道も造船所のクレーンがライトアップされていてなかなか綺麗です。

尾道ラーメンは有名どころはものすごい列…。

諦めて少し外れたところの店に入ることに。

この店はさっぱり醤油味でした。


さて後は宿まで二駅分走るだけ…。せいぜい10km程度なのですが、海沿いの道は灯りがほとんど無いので、ちょっと怖いです。持ってて良かったDOSUN S2*3!特にアップダウンもなく、すんなりと三原駅に着くことができました。

ビジネスホテルに泊まったのですが、ロードバイクはロビーに置かせてもらうことができました。なかなかそこまで丁寧に扱ってもらえないのでちょっと感激。
一端部屋に入ってからコンビニに買い物に行こうとしたら、ホテルマンさんが2人でしげしげとロードバイクを眺めていて、こちらに気がつきばつが悪そうにカウンターに戻っていき…なんかタイミングが悪かったなあ…。あ、いや、そんなにしゃがみ込んで眺めるほどすごい自転車ではないので申し訳ないのですが、こんなので良ければどうぞどうぞ…。


それにしても驚いたのは、街中の至る所がアニメの背景に使われていて、その再現度が極めて高いので、尾道に初めて来たのにも関わらず「見慣れた」景色があちこちにあるというデジャヴ感。
ただの街並みを歩いているだけで楽しめるので、こういう聖地巡礼というのも旅行の目的として結構良いのかもしれないなあと思いました。


「その3」へ続く!

*1:尾道から西に30km…アニメ「たまゆら」の舞台、竹原にもいつか行ってみたいので。

*2:本当にこんな体勢でないと撮影できない…。

*3:DOSUN S2は真っ暗な夜道でも照らし出せる、小型の自転車用強力ライト。当初予定では夜に走るつもりはなかったのでお守り代わりだったのですが、まさか1日目からナイトランになるとは…大活躍でした。