投げっぱなし日記

イラストとか、自転車とか、まったりゆるゆる。

てきとうお絵かき講座〜泡っぽいものの描き方

>泡とか水滴の描き方は、リアルでコツを伝授して貰いたいww
こんなお便りを頂きました。雀です。

「資料や本物をガン見です!」
…と言いたいところだけど、ストイックな描き方はプロい人に任せて、とりあえず誰でも楽しくお絵かきするために、それっぽく量産するコツを説明してみるよ。*1泡はコツさえ知ってれば、それっぽく描くのは意外と簡単です。


一言で言うなら、「それっぽい明暗がついてればらしく見える」。


さっそくやってみよう!

泡っぽいものを描いてみよう!基本編

(1)円を描く


適当に描きます。きれいな円である必要は全くありません。むしろ崩して良い。

(2)下地を塗る


背景に近い色で下地を塗ります。今回は灰色にしてみた。
透けている感じを出すためなのですが、ぶっちゃけ、この(2)の工程は要らないかも知れないです。
塗り残しとか全然気にしない。

(3)円の端のほうに暗い色を塗る


はじっこです。
まあ、光のぐあいで端っこじゃないこともあるけど、よく分からなければ端っこで。

(4)真ん中とはじっこの間に明るい色を塗る


真ん中あたりです。
光のぐあいで違うこともあるけど、よく分からなければ(ry


完成!
…え?泡に見えない?まあまあ…落ち着いて。
これをちいさく縮小して、たくさん並べて…。大きさや縦横比を変えてやりましょう。それでも足りなかったら、背景をつけて半透明*2にしてやりましょう。すると…

ね、簡単でしょう?


泡とか水滴というのは、一種の「レンズ」です。光や背景が「レンズで歪みながら透けて見えている」という風に考えると、よりそれっぽくなります。
魚眼レンズで撮った写真をイメージしつつ、すごーく簡略化して白黒で描いたのが、今回の泡です。
魚眼レンズって背景が歪んで見えて、大体端っこにいろんなものが集まる事が多い。だから端っこに暗い色で影を描けばそれっぽく見えるわけだ。

泡っぽいものを描いてみよう!応用編

さて、実際のところ、泡というのは完全な球ではなく意外といびつな形をしてます。でもやることは基本と同じ。いびつと言っても「たくさんの球がくっついた状態」と考えれば大丈夫。分解すればぜ〜んぶ基本と同じ。それを重ねて一度に描いてるだけだよ。
実際、これが難しいと思ったら、基本の泡をPhotoshopでコピーして重ねても、縮小すれば見てくれは大体同じだ。

(1)輪郭を描く

 
円がいっぱいくっついた感じで。基本の円をいくつも重ねて描いて、重なったところを消して輪郭だけ残してると思ってOK。
でっかいのと細かいのを描くとそれっぽい。

(2)円の端のほうに暗い色を塗る

 
今回は背景が最初から描いてあるので下地はほとんど塗らない方向で行きました。背景の上から描けば勝手に透けて見えているので小細工する必要ないのだ。らくちん。

(3)明るい色でハイライト

 
これも、くっついた球それぞれのやや真ん中寄りにハイライトの色を置いてます。基本と同じ。
今回は(2)ですでに明るめの色を置いていたので、あんまり変化ないですね。
これで出来上がり。


水滴もこれと同じ要領です。細かいこと言うと、水滴と泡では屈折率が逆になるけど、まあ、お絵かきの場合は普通はそんなの見たって分かんないから、とりあえずは気にしないで大丈夫。
繰り返しだけど泡や水滴は「それっぽい明暗がついてればらしく見える」。今回のやり方に沿わなくても、それっぽく見せるには、泡の場合は魚眼レンズに背景が映ってる感じという点を外さなければOK。


泡とか水滴とかの「水の世界」は、お手軽にちょっと不思議な世界の絵が描けるので、気楽に楽しんでみてね!今の時期に描くには、ちょっと寒々しいかもしれないけどね。
自分は年がら年中、水族館大好きです!*3

*1:昔は上手い人からそこそこの人まで、こういうノウハウを公開してるサイトは結構あったのだが、ブログ時代になってからずいぶん減った気がする。自分はそういう草の根の講座のおかげでずいぶん助かった記憶があるので、公開するよ!

*2:今回は正確には半透明ではなくPhotoshopのレイヤーモードを「オーバーレイ」にしています。

*3:例として載せるために突貫で描いたは良いものの、水族館の水槽って意外と泡は目立たないんだよね…。しまった。泡のレイヤーはオーバーレイにして透明度も下げて、重ねています。