501氏のパロディ再現アニメについての検証。
Flashアニメによるパロディー動画を数多く公開してきた501氏。
その精緻かつ正確無比なトレスは、多くの人間の度肝を抜いてきた。
さて、最近501氏のパロディー動画について、
「ツールを使ってソースを抜き出しているんじゃないか」
という不穏な噂が(ごく一部で)囁かれている。
あまりに超人的な制作スピードとハイクオリティーな動画は、疑心暗鬼に陥った者でなくとも、
本当に人間が作っているのか、悪魔に魂でも売ってるんではないか(失礼)、
あるいはこびとさんをいっぱい引き連れて夜中にトンテンカンしてるんじゃないかと思わず疑ってしまう。
というわけで、検証してみた。といっても私は公開されたソースファイル(Flash8版)が開けないので
swfファイルでしか検証できない。従ってかなり無茶で鬼畜で外道な方法も使用している。
ダメ人間なので関係者各位には一切許可を取ってません*1。私の独断で勝手にやってます。すみません。
画像掲載は一応、「引用*2」の範囲内ということで。
『トラベリングガール』(√Effect氏)および『あずまんが大王再現Flash』(Takano氏)と『TravelingGirls』(501氏)
イントロ部分
まず、冒頭について。いきなり外道な方法取ります。
職人が見せたくない部分まで全部見てやるぜ〜ゲヘヘヘヘヘヘ…!
(※よい子のみんなは絶対にまねをしないでネ!)
無理やりステージ外を表示させて舞台裏を見てしまいます。(ごめんなさい!)まず横から。
(上:トラベリングガール、下:TravelingGirls)
数珠繋ぎになっている円ですが、エフェクト氏のオリジナルに比べ、
501版はシンボルの表示部分を最小限にすることで処理を稼いでいる。
また、シンボル自体もぼかしたビットマップでブラーを表現していたエフェクト氏に対し
501氏は1つのシンボルにFlash8新機能のブラーを使っている模様。
(左:トラベリングガール、右:TravelingGirls)
縦に伸ばすと、エフェクト氏の四角形シンボルがステージ外まで分布しているのに対し、
「あ」のシンボルはステージ外には無いようです。
「♪口には出せないなあ」部分
次にこのシーン。
(左:TravelingGirls、右:あずまんが大王再現Flash)
左の501版に対し、右のあずまんが大王再現Flashからのソース抜き取りではという疑惑の件。
拡大。
(左:TravelingGirls、右:あずまんが再現Flash)
頭部。耳のトレースに両者の個性が垣間見える。
(左:TravelingGirls、右:あずまんが再現Flash)
スカート。左:TravelingGirlsに線の切れ目発見。ただし、100%表示ではまず分からないレベル。
トレース線は全体的に501氏の方がデフォルメ率が高く、直線的で硬めの絵であるようだ。
「♪Ah!」部分
(左:トラベリングガール、右:TravelingGirls)
静止画では説明不可。星の動きが両者で違うが、ここは実際に再生を止めると、
トラベリングガールでは星が「グラフィック」、横線が「ムービークリップ」
TravelingGirlsでは星が「ムービークリップ」、横線が「グラフィック」扱いのシンボルであることが分かる。
A Happy Holiday!(ぬるてま氏)とA Happy Sketch!(501氏)
なんかもう疲れてきたんで、駈け足で。
(左:A Happy Holiday!、右:A Happy Sketch!)
総フレームがずれているので、最も近いフレーム同士を左右で合わせてある。
位置が微妙にずれている。一番下の白線が顕著。
(左:A Happy Holiday!、右:A Happy Sketch!、下:比較)
上に基づき、同じ場面のフレームになるように抽出。反転合成して差を取った。
結論
- 単純にオブジェクト置き換えたデータではないことはほぼ確実。
- これだけで、絶対にツールによるソース改造を行っていないという証拠にはならない。
個人的見解としては、
- こんだけトレースが違うのなら、改造よりアニメを元に一からトレースした方が早い。
てか、これ、恐らく凄まじい数のスクリーンショットを元に、
シンボルがステージに出現するタイミングと座標を一個一個あわせしてる気がするんですが…。
基本が直線移動なので、2点を測定すれば、移動方向と大体の移動速度分かるわけで…。
しかし、それは気の遠くなる作業のはずなんだが、それを数日で仕上げてるわけで…。
結論。
- この人は鬼神。
おまけ
Flashアニメはその後スタッフが美味しく頂きました。
信じることって大切だと思うんだ(´・ω・`)